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日本経営士会とは

経営士の誕生

 昭和26年8月14日、経本546号の書簡が民間の能率関係者ならびに学識経験者70名に発送された。「マネジメント・コンサルタントの制度の確立等についての意見を聞きたい」との経済安定本部副長官よりのものであった。
 同年8月27日、午後1時、当時の経済安定本部長官舎(東京都港区麻布市兵衛町2-89)に民間能率関係者、学識経験者38名が参集、官側より経済安定本部産業局長、産業政策課長、機械課長が出席し、故上野陽一氏が座長となり、マネジメント・コンサルタントの制度についての懇談会が催され、ここに、わが国におけるマネジメント・コンサルタントの公式な検討が始まったのである。これこそ幾多の先輩が大正の末期より身をもって示してきた経営指導についての職業とその地位の確立への芽生えであった。

  • しかし、これ以前においても、しばしばマネジメント・コンサルタント制度についての意見の交換は開催され、また、その制度の確立の必要性を叫んだものも数多くあった。その中で、全日本能率連盟においては、その必要性を痛感し、独自の立場において、これを検討してきた。8月27日の公式会合の以前において、7月30日午後2時より、同じく会場は経済安定本部長官官舎において民間人10名による「日本管理技術士会(仮設)」の創立準備会が開催され、実はこれがわが国における経営コンサルタント制度制定の母体ともなった。

 8月27日の公式会合を契機として、同日懇談会終了後、第1回準備委員会(準備委員は、上野陽一、森川覚三、荒木東一郎、大内次男、平井泰太郎、中西寅雄、上田武人、岡田徹の8氏)が行われ、その後2回の準備会の後、9月25日午後1時より通商産業大臣官邸において第4回の準備委員会、午後2時より日本経営士会設立発起人会が催され、日本経営士会の創立を可決し、同時に午後4時より日本経営士会創立総会が通商産業大臣官邸で開催され、ここに今日、会員2100名余を有し、わが国唯一の経営コンサルタントの全国団体である日本経営士会が発足した。

1.解題
2.経営顧問の発達
3.国の産業政策と経営顧問
4.経営士制度の創生に関する問題点
5.経営士会の職能
6.経営士発達の環境と基盤

経営学博士 平井 泰太郎
初出原稿 『国民経済雑誌』 昭和27年1月号 (第85巻,第1号)